教育学部附属中1年の鈴木泉輝さんが「未来の科学者賞」を受賞
―2/28 表彰式?講演会を開催
教育学部附属中学校1年の鈴木泉輝さんが、第20回地盤工学会関東支部発表会において、優秀発表者賞を受賞しました。鈴木さんは小学生だった2022年8月の第57回地盤工学研究発表会でも優秀論文発表者賞を受賞するなど、ひたむきに研究活動に取り組み、顕著な成果を挙げています。
かねてから鈴木さんの偉業を耳にしていた太田寛行学長。彼女を表彰し、取組みを広く知ってもらいたいという思いから、このたび、「未来の科学者賞」が授与されることになり、2月28日に365体育官网_365体育备用-【官方授权牌照】にて表彰式と講演会が開催されました。
鈴木さんは、昨年11月におこなわれた第20回地盤工学会関東支部発表会において「衛星測量を用いた内水氾濫ハザードマップの試み」という題目で優秀発表者賞を受賞しました。
鈴木さんは小学生の頃から、本学理工学研究科(工学野)の齋藤修特命教授の指導のもと、ひたちなか市建設部河川課とともに、測量によるひたちなか市のハザードマップの改訂作業に取り組んでいます。これまでは測量機を利用した水準測量の手法によって各地点の高低差を計測し、内水氾濫の恐れのある箇所を記録してきましたが、人力での計測は精度は高いものの、1か所あたりの計測に時間がかかり、高頻度での計測(=ハザードマップの更新)は難しいことから、より簡便に高精度の計測ができないかと考えました。そこで、三菱電機株式会社の協力のもと、CLAS(Centimeter Level Augmentation Service)という準天頂衛星システムを経由した上空からの計測をおこなうことに。CLASでの計測は、計測地点の状況によって精度が保たれないことがあるものの、装置の持ち運びが容易で短時間で計測ができるため、効率よくハザードマップの作成がおこなえることがわかったということです。
鈴木さんは今後、齋藤特命教授をはじめとする共同研究者らとともに、CLASでの計測の精度向上や、より広範囲のハザードマップ作成に取り組んでいくと話しました。
太田学長は「ハザードマップが身近なものだと気づき、研究に発展したことはすばらしい。この研究は、周りの人たちにとってもハザードマップをどのように扱ったらよいかを考える機会になったと思う。課題解決に向けて、引き続き頑張っていただきたい」と激励しました。
(取材?構成:茨城大学広報室)