これから大学へ進学するというみなさんにとっては、大学の研究室やゼミでの「研究指導」がどういうものなのか、気になるかもしれません。
そこで今回、農学部地域総合農学科の菊田真吾准教授の研究室にお邪魔しました。昨年度菊田研究室で卒業研究に取り組み、現在は大学院農学研究科に所属する竹中彩さんは、卒論をもとにした論文が国際的な学術雑誌に掲載されるという貴重な経験をしました。そのいきさつや研究室の雰囲気、さらには菊田准教授が竹中さんに贈ったという記念の「論文マグ」の話などを取材しました。
生きたアブラムシにタンパク質を投入する
菊田研究室が扱うのは「昆虫制御学」。学生は虫好きが多く、ラボのあちこちに虫かごや虫の模型が置かれている。ところが竹中さん自身は、「室内でナナフシに遭遇したときは『もう無理』と思って逃げ出しました」と話すとおり、昆虫は得意ではない。遺伝子編集に興味があって、もともとは植物を扱うつもりだったが、菊田准教授が講義で「自分はせっ