プロジェクト等研究専念制度を制定
―大型プロジェクト獲得教員の教育?校務等を免除
茨城大学は本年度、大型の研究プロジェクトや科学研究費助成事業等による研究外部資金を獲得した教員に対し、一定期間、教育や校務などの業務を全て(または一部)免除し、当該プロジェクトに専念させる「茨城大学プロジェクト等研究専念制度」を制定しました。
学長らに向け研究内容を説明する西澤智康教授
本制度の対象となる大型研究プロジェクト等は、
①科学研究費助成事業のうち、特別推進研究、学術変革領域研究(A)、基盤研究(S)、国際先導研究
②戦略的創造研究推進事業のうち、CREST、ERATO、ALCA-Next、CRONOS
③戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)
④その他研究費の直接経費が1事業年度あたり、50,000,000円(複数プロジェクトの合算を含む)以上の研究プロジェクト
⑤その他学長が特に必要と認めた場合。
申請資格を持つのは常勤の教員で、当該プロジェクト等の研究代表者または研究代表者に準ずる者。制度の適用期間は原則として連続する3か月以上2年以下。制度利用を希望する教員は所属学野長へ申請書を提出。学長が適用の可否を決定します。
同制度は、2025年4月1日から5人に適用されます。
人文社会科学野の青山和夫教授はマヤ文明の起源、盛衰と気候変動の因果関係を精査し、マヤ社会のレジリエンスの本質を明らかにすることを目指します。
応用理工学野の小峰啓史准教授は熱電変換技術の研究開発効率の改善を図ります。応用生物学野の西原宏史教授、長南茂教授、西澤智康教授はグリーンバイオテクノロジー分野の研究を進め、温室効果ガスの低減を試みます。
太田寛行学長は「この数年の本学の研究活動をみてみると、大型の研究プロジェクトや科学研究費助成事業等による研究外部資金を獲得する教員が目立ってきました。研究プロジェクトに専念し、我が国の研究活力の向上に貢献してもらうために、こうした制度を設けました。一人でも多くのプロジェクト等研究専念教員が誕生することを期待するとともに、皆さんのご理解をお願い申し上げます」としています。
名前 |
研究課題名 |
研究資金名 |
専念期間 |
青山 和夫 |
マヤ文明の起源?盛衰と気候変動の考古?歴史学研究 |
文部科学省科学研究費補助金学術変革領域研究(A) |
2025年4月1日~2027年3月31日 |
小峰 啓史 |
高速スクリーニングによる高効率トポロジカル熱電材料の創成 |
JST戦略的創造研究推進事業ALCA-Next |
2025年4月1日~2027年3月31日 |
西原 宏史 長南 茂 |
CO2からの微生物による直接ポリマー合成技術開発 |
グリーンイノベーション基金事業/バイオものづくり技術によるCO2を直接原料としたカーボンリサイクルの推進/再委託研究(NEDO) |
2025年4月1日~2026年3月31日 |
西澤 智康 |
M4NCO-Microbe mediated methane mitigation, nitrogen cycle optimization |
BILL&MELLINDA GATES Foundation |
2025年4月1日~2026年7月31日 |